言葉の定義ははっきりと決めておきましょう。
※キャリア:ドコモ・au・ソフトバンクの三社を示す。独自回線を敷いており、各MVNOに回線を提供する会社の事。
※MVNO:仮想移動体通信事業者(Mobile Virtual Network Operator)の略。キャリアから回線を借り、ユーザーに格安SIMとして提供する通信会社の事。
そもそもSIMロックって何?
皆様がキャリアで購入するスマホにはSIMロックと呼ばれる制限がかかっています。
これは、そのスマホにSIMロックをかける事で「特定のSIMカードしか使用できなくなる」状態にする、と言うものです。
つまりドコモで購入したスマホなら「ドコモのSIMカードしか使えない状態」に。auで購入したスマホなら「auのSIMカードしか使えない状態」になります。
これにより、ドコモで購入したスマホに他のキャリアのSIMカードをさしても通信できないよう、制限しています。
SIMロック解除とは?
SIMロック解除とは、ドコモで購入したスマホでも、他キャリアのSIMを差し込んでも使えるよう、SIMのロックを外してもらうこと。
この状態を「SIMフリー」と言います。
それによりドコモで購入したスマホにauのSIMカードをさして使うことも可能です。(かなりレアケースではありますが。)
これを実施した上で、今お使いのキャリアのSIMロックを解除し、格安SIMのSIMカードを使用すると言うことですね。
海外に持って行き、海外のSIMカードを使用することも可能な状態です。
SIMロックの解除は有料?
SIMロックの解除は、契約したキャリアで実施するわけですが、店頭で行うと有料。オンライン上で処理すると無料。となっています。
- ご自身でオンラインからSIMロック解除申請をする場合は無料
- 店頭でSIMロック解除する場合は事務手数料3,000円
ドコモ・au・ソフトバンク共に同じ額になっていますね。
解約後でもSIMロックの解除だけは受けてもらえる?
はい、基本的には解約後でもSIMロックの解除は可能です、しかし、解約後90日〜100日までと期限が決まっています。
それ以降は実質SIMロックが永遠に解除できない状態が発生してしまうので、解約する前にSIMロックを解除するようにしましょう。
詳細な解除条件は後ほど解説しています。
SINロック解除は必ず必要?
いいえ、”絶対に”必要、というわけではありません。
基本的には必要ですが、必ずと言うわけではないですね。例外的なルールが存在します。
例外1:ドコモのスマホをそのまま使用し「ドコモ回線を使用した格安SIM」に移行する場合はSIMロックの解除は不要
ここが少し難しいところです。ドコモはドコモで販売しているスマートフォンにSIMロックをかけています。
しかし、SIMロックを解除せずとも「ドコモ回線を使用した格安SIM」であれば、使用する事が可能です。
例えばこのようなケース
例えば、ドコモでGalaxy S8を購入し、使用していたとしましょう。当然ですが、SIMロックがかかっています。ここからは以下のような動きになります。
- 楽天モバイルにMNPで乗り換え:
楽天モバイルはドコモ回線を使用しているのでSIMロック解除なしで使用する事が可能 - IIJmioにMNPで乗り換え:
IIJmioのドコモ回線を契約すればそのまま使用可能。
しかしIIJmioのau回線を契約してもそのままは使用不可、Galaxy S8のSIMロック解除が必要 - LINEモバイルにMNPで乗り換え:
LINEモバイルのドコモ回線を契約すればそのまま使用可能。
しかしLINEモバイルのソフトバンク回線を契約してもそのままは使用不可、Galaxy S8のSIMロック解除が必要
例外2:auのスマホをそのまま使用し「au回線を使用した格安SIM」に移行する場合はSIMロックの解除は不要
auにもこのような例外ルールが存在します。
このようにドコモ・auだけは特殊な対応をしており、SIMロックを解除しなくても使用できます。
しかし、どのような場合にSIMロック解除が必要で、どのような場合にSIMロックが不要なのか、素人目に判断するのは、非常に面倒です。
また特定の機種のみ対応していないようなケースにはさらなるトラブルを引きおこす可能性もあります。
よって私の中では以下内容を結論としました。
結論:ドコモ・au・ソフトバンクのスマホをそのまま使用し、格安SIMに移行する場合はSIMロックの解除を推奨
例外のルールが適用されるのはドコモ・auだけです。よって現在ソフトバンクを使用しているユーザはSIMロックの解除が必須だという認識をしておいた方が良いですね。
あとで「SIMロック解除していないから使えない!」というトラブルは避けたいですよね。
また、アンテナの関係でドコモ回線からau回線に乗り換えたい場合など、SIMロックを解除しておかないとあとで困ってしまうことも考えられます。
ですので、どのような場合でも、解約時にはSIMロックの解除をしておく事をおすすめします。
SIMロックの解除には条件が存在する
先ほどの話からSIMロックの解除をしよう!と思った人が大半だと思いますが、実は各キャリアでは、SIMロックを解除する条件が設定されています。
ドコモのSIMロック解除条件
ドコモのSIMロック解除条件は3つあります。
- 契約者ご本人の購入履歴がある機種であること
- 機種購入日から101日目以降であること。
※ただし、以下の場合は機種購入日から100日以内でもSIMロック解除の手続きが可能となります- 当該機種を一括払いで購入、または分割払いでご購入され、その分割支払金の精算をした場合
- 対象回線におけるSIMロック解除実績があり、前回のSIMロック解除受付日から101日目以降の場合
- 既にドコモを解約済の方は、解約日から100日経過していないこと
ここで注目すべきは2番ですね。詳しく解説すると、基本的には購入してから100日しないとSIMロック解除できないよ、と言う事。
ただし機種代を一括で購入するか、もしくは分割で購入しても、残りの金額を精算すれば100日を経過しなくてもSIMロックの解除が可能になります。
何らかの理由で、購入して即SIMフリーにしたいと言う場合には、一括で支払ってしまえばいいのですね。それなら100日待たなくても良い、と言うことになります。
対象回線に置けるSIMロック解除実績と言うのは同じ電話番号で使用していた以前の機種の話をしています。前回、SIMロック解除した実績のある日から100日経過していれば、購入日から100日を待たなくても解除可能となります。
auのSIMロック解除条件
- 2015年4月23日以降に発売されたSIMロック解除機能対応の機種であること
SIMロック解除対象機種一覧のご確認はこちら - 契約者ご本人さまの購入履歴があること
- 機種購入日から101日目以降であること。
※ただし、以下の場合は機種購入日から100日以内でもSIMロック解除の手続きが可能となります- 当該機種を一括払いでご購入いただいている場合
- 対象回線におけるSIMロック解除実績があり、前回のSIMロック解除受付日から101日目以降の場合
- すでにauを解約済みの場合は、解約日から100日以内であること
auの解除条件もほぼ同じ内容ですね。
ただし、auでは解除可能な機種が決まっています。別ページから確認をしてください。
SIMロック解除対象機種一覧のご確認はこちら
ソフトバンクのSIMロック解除条件
- 機種購入日から101日目以降より手続きが可能
※ただし、当該機種を一括払いでご購入いただいている場合機種購入日から100日以内でもSIMロック解除の手続きが可能となります - 一括払いの支払確認後より手続きが可能
- すでにソフトバンクを解約済みの場合は、解約日から90日以内であること
- 対象の製品を契約されていたご本人さまに限り可能
ソフトバンクも同じです。解約日から90日以内と言うのが少し短いですね。
ソフトバンクも同様に解除可能な機種が決まっています。
SIMロック解除対象機種一覧のご確認はこちら
ぱっと見は解除するのにはかなりのハードルがあるように感じられますが、実際はそうでもないですね。
どれも勝手に達成できる条件なので、ほとんどの人が解除可能な対象に入っていると推測します。
私見
SIMロック解除は必要なのか、必要でないのか非常に分かりにくいので
無料ならとりあえず解除しとけ!と言うのが私の考えです。
オンライン上で手続きをすれば無料ですからね、ご自身でチャレンジしてみるのをお勧めします。
とはいえ、私もIIJmioを使用していた時代にはdocomoの中古スマートフォン(SIMロック解除せず)を買って使用していた時期もありますので、SIMロック解除せずとも使用可能である事実も存在します。
迷うなら、解除しておけ。ということです。











